自分の家族が在宅医療が必要になったとき、どうやって医療機関を選べばいいでしょうか。
昭和の時代は自宅に近所の先生が往診して最期を看取るというような光景が普通であったかもしれません。しかし、今では病院や施設で亡くなる方が多くなり、自宅で最期までという方は少なくなってしまいました。
最近では少しずつ在宅医療を行う医療機関が増えてきていますので、都内ではたくさんの選択肢があります。
一つ目は、それまでかかっていた先生に訪問してもらうというもので、外来と訪問診療を行っている開業医やクリニックだと続けて診てもらうことが可能です。信頼している先生にずっと診てもらうことができれば一番安心だなと思いますね。
二つ目は、在宅医療を行っている先生を紹介してもらい訪問診療をうけるやり方があります。まる福ホームクリニックもその一つです。紹介状や検査結果などを用意しておけば、新しい先生でも同様の治療が受けられます。まる福では外来も行っていますが、まだまだ数は少なく、もともとの先生が訪問を行なっていないなどの理由で紹介していただくことがほとんどです。
この場合に一番鍵となるのは、訪問診療医がどんなベースを持っているかだと思います。まる福の院長である菅野は内科を基本とした全般的な疾患に対応する「総合診療」を専門にしており、在宅患者が持っているほとんどの病気に対応できる力を身につけています。特に「家庭医療」と呼ばれる個々の患者の背景を大事にする専門医を取得しているため、家族に対するケアや患者さんの意思決定を助けるような診療を行うことができます。このちからを在宅医療で生かすことがもっとも重要だと私たちは思っています。
病院のような医療体制に恵まれた場所ではない、自宅という場所で行う医療は少し異なっています。医療中心ではない、患者中心の医療を行うために在宅医療があると考えています。病院と同じ治療ができること=在宅医療ではなく、そのひとそれぞれの文脈にあった医療を提供することが必要ではないでしょうか。
そういう意味で、「ちょうどよい」医療を目指していこうと思っているのが私たちまる福です。治療一辺倒でもなく、かといって優しく寄り添うだけではないちょうどよさを出していきたいと思っていますので、ぜひご相談いただければと思います。